フランスの大統領専用の料理人として呼ばれた女性の話。フランスの大統領と大統領のお客様向けにランチやディナーを作る。女性はメインのキッチンと対立しながらも、大統領に喜んでもらえる料理を作る。料理を通して、大統領とシェフは友情を育んでいく。
Wikipediaによると、ミッテラン大統領の頃の話だそうだ。そのころはまだまだフランスも余裕があったのだろう。今では贅沢をするようなことは許されなくなっているだろう。
大統領としてでなく、人として見てもらう
大統領のディナーはどんな物が良いだろうか?一般的に考えれば、高級なものを出したほうがいいのではないかと思うだろう。食べきれないくらいの量を出してあげると良いかもしれない。彼女が来る前まで、そのような料理が出されていた。大統領そのものの人間を見ず、大統領という肩書を見て「どういう料理が良いか」を勝手に想像し、メニューを決めていた。
しかし彼女が来てからは違う。大統領は一体何が好きが、どういう料理をどの程度食べて、どれを残していたかをしっかりと見るようになった。つまり、大統領という役職ではなく、人間としての大統領と付き合っていたのだ。
結局、最後にはその場を離れることになるのだが、やはり人間と人間が付き合うのであれば、立場ではなく人となりで付き合うのが一番良い。本当に相手に喜んでもらおうと、一歩踏み出すことで心の距離も縮められるのかもしれない。
良い映画でした。