有名な映画だということは知っているが、見たことがなかったので、見てみた。huluで配信されていた。2時間程度の映画だがあっという間に見れる。これと行った場面展開がないのだが、淡々と議論をしながら進んでいく。中には感情的になったりする人もいるが、最終的な評決が出る。
事実を積み重ねていくことが大事で感情や思い込みを排除するということが非常に難しいということ、そして複数回裁判を受けられる機会というのが大事だということがよくわかる。
検察も弁護士も陪審員も完璧ではない
人間、誰も完ぺきな人はいない。検察でも弁護士でもそうだし、陪審員も同じだ。色々な考え方で評決を決めようとする。事実から考える人、周りの空気を見て意見を変える人、さっさと終わらせたいという考えで意見を変える人…色んな人がいる。
だが、最終的には「疑わしきは罰せず」というのが大きいポイントになる。確かに被告の少年が父親を刺殺した状況証拠はしっかりと揃っている。しかし、その状況証拠も完璧ではない。いろいろな角度から見てみると、おかしなところが出てくる。
もしここで完璧な証言・証拠が揃っているなら、被告が有罪であることは間違いないだろう。しかし証言者が本当のことを言っているのか、証拠は本当なのか、いろいろと考えていくと、確実だとは言えないということがわかってくる。
実際、こういうふうに陪審員たちが話し合っているのかはわからないけれども、非常に興味深かった。思い込みや十分な証拠がない、十分な議論がなされていなくても判決が行われることもあるのだろう。だからこそ、間違いがなるべくないよう上告や控訴というのがあるのだろう。
名作はいつ見ても面白いね。ちなみに三谷幸喜が脚本の12人の優しい日本人もまた、面白かったよ。