ナイスミドルになりたい~松本孝行のブログ~

教育とか雇用とかの社会問題、後は趣味のマンガを中心にしたテーマで書いてます。アゴラや自社サイトにかけないだろうなーっていう話題がメインです。

IT化や設備投資をするより自殺したほうがコストが安い

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このデマこい!さんが書かれている記事は基本的に俺も同意だ。ITや機械化によってより効率的になっていくに越したことはない。我々は福祉系のサービスをしているので、直接的に子どもたちと接する場所以外ではガンガン効率化すべきだと思うし、直接触れ合う場所でも、効率的にできるならやっていくべきだ。

ウェブマーケティングでも機械学習などを使うし、ウェブサイト制作でもテンプレートを使ってスピーディーに制作するなどいろいろ工夫している。けど、中小零細企業の社長さん・経営者はこういう「一人あたりの効率化」っていう考え方があんまりないな、とは思う。

経営者は最低賃金が上がると、どうするか?

デマこい!さんが書かれているのは賃金が上がれば、その分機械やITなどを入れて一人で生産できる量、つまり売上の量を増やそうというものだ。確かにそのとおりだと思うが、なぜ中小零細企業の社長はそういうふうに考えないのだろうか?

例えばここ数年、最低賃金がどんどん上昇しているが、中小の企業経営者は最低賃金が上がるとどう考えると思うだろうか?

最低賃金が上がっていくと、人件費が上がって利益が縮小し企業は逼迫していく。場合によっては赤字になるだろう。その場合、人件費を削るわけだが、最終的に人件費も削れるだけ削ったら、どうするのか?

人件費や経費を削れるだけ削ったら、日本の中小零細企業の経営者は自分自身を削るのだ。具体的に言えば、自分が寝ずに働いて挽回しようとする。場合によってはそこに家族も巻き込んでなんとかしようとする。自分自身も家族も人件費はゼロにすることだってできるから、最大限まで自分たちが働くわけだ。

結果的に挽回出来ない場合は最終的に彼らの命を持って代償が支払われる。簡単に言えば自殺して保険金で会社を清算するというわけだ。本来なら自己破産でいいのだが、真面目な経営者ほど自己破産ではなく自殺を選んだりするものだ。

つまり中小零細企業の経営者は新しい機械を入れるだとか、IT化して一人あたりの生産性を上げるよりも自分自身を削って売上・利益を上げるほうが安いと考えるのだ。経営者は最大ゼロ円で使えるわけで、コストがかからないという点では設備投資はどうやったってかなわない。

経営者のマインドを変える必要がある

こういう非生産的なスパイラルを断ち切るためには、経営者のマインドを変えるしか無い。経営者が自己破産や民事再生を選びやすいようにする、経営者が自殺しないような仕組みに変えるというように、仕組み自体を変えなければならないだろう。でなければ少なくとも中小零細企業の社長は変わらない。

また、コストを掛けるということはどこかから資金調達しなければならないということでもある。コストを掛けるための資金調達の敷居を下げる必要はあるだろう。具体的には金融機関からの借り入れをしやすくする、もしくは直接金融をもっと活発にするなどがあるだろう。

結局、日本の中小企業は借り入れを中心にして運営し、借り入れでは大きく設備投資やIT化を進めるには向かない。もっと直接投資のように思い切った投資ができる状況を作らないと、日本は一人あたりの利益を増やす方向には進まないのではなかろうか。人手不足で企業業績が上向いていくということがはっきりとわかる企業に、もっと資金が集まるべきだろう。