【ご報告】このたび、株式会社WOODYの「発達障害児の好きなことを伸ばす」というコンセプトに共感し、初めてスタートアップ投資に携わらせていただくこととなりました。この「Branch」というサービスが一人でも多くの子どもたちに“できる”よろこびを届けられるよう願ってやみません。 https://t.co/qe2QIivFGj
— 乙武 洋匡 (@h_ototake) 2017年6月22日
乙武さんも不倫騒動後、離婚してからまた積極的に色々活動を始めているようだ。で、発達障害を持つ子どもたちと専門家をマッチングさせるウェブサービスにお金を出すという。たしかにウェブサービスで専門家とのマッチングと言うのはあまりないし、あってもちょっと見にくいものが多い。
例えばワムネットという独立行政法人が作っているサービスがある。これはまさに福祉施設や相談支援などを行っている施設を探せるのだが、いかんせん見にくいし使いにくい。デザイン性も低い。さらにネット上で「こういうサービスがあるよ」と教えてくれるわけではないので、福祉サービスを知っている必要がある。
そういう点では今後、この乙武さんがお金を突っ込むことになったサービスがその辺を改善してくれたらなぁと思う。それ以外についてはすでに草の根でも自治体・国レベルでやってるからね。
ADHD、ADD以外にも注意欠陥の場合がある
さて、タイトルの話だけれども、ADHDといえば注意欠陥多動性障害として有名だ。いわゆる学校で子どもが授業中に暴れたりする場合はADHDの場合が多い。で、大人になると多動性は薄くなって、注意欠陥だけが目立つようになり、ADDと判断されることが多い。もちろんADHDのまま大人になる人も多い。
最近は発達障害、ADHDという言葉も少しずつ市民権を得てきているので、「注意力が散漫になる自分はADHD気味なのではないか」と自己診断する人もいるようだ。
ただ実は注意欠陥の状態でも、ADHDではなく、ASDの場合もあるらしい。これはいつも専門の先生をお呼びして研修をしているのだが、そこで知った。
普段と違う状況でミスが多発する場合はASD
ASD、いわゆる自閉症スペクトラムと言われる発達障害だ。ASDは自閉症だとかアスペルガー症候群だとかが含まれる、非常に広範囲の発達障害だ。コミュニケーションが苦手、空気が読めない、冗談か本気かを読み取れない、社会常識の欠如、ズケズケものを言うなど、様々な特徴がある。
ASDは認知の発達障害と考えられているようで、他方のADHDは行動の発達障害だという。同じような注意力不足のミスであっても、そこに至るまでのプロセスが違うようだ。
先日の事例で言うと、小売店でのピッキングだ。商品が配送されてきて、伝票にサインをして、中身のチェックをして、倉庫に運び入れるという一連の仕事を任されているというものだ。この場合、ADHDの場合はとりあえず行動!すぐにやりたくなるという衝動性があり、考えずにとりあえず衝動的にやってしまって手順と違うミスをしがちだ。
一方のASDの場合はしっかりと手順をマニュアル化すれば問題なくできるのだが、例えば急に忙しくなる繁忙期だとか、急な応用を頼まれてしまうなどすると、右往左往してしまってミスを多発してしまうという。
つまり注意力不足のミスだったとしても、その状況をよく見なければADHDかASDか判断が別れるのだ。決して注意欠陥=ADHDと言えないというのは私にも目からうろこのお話だった。
発達障害の人は褒める・認めるが第一歩
まぁそういうわけで発達障害って一口に言っても、簡単に分類できないんだよーということだ。
とは言え発達障害の人たちと長年付き合ってきている先生がいつもおっしゃっていることだが、彼らとコミュニケーションを取るときは小さいことからでも褒めていく・認めていくことが絶対に大事だ、ということだ。これは私も肝に銘じて行動しているつもりだ。
発達障害を持つ子どもは子どものうちから何かと否定されてきている。衝動性で怒られたり、他の子ができることが出来ずに怒られたり、内向的で怒られたり、算数や国語ができずに怒られたり…何かと怒られて、否定されて来ているのだ。
なので大人であろうとも子どもであろうとも、ちょっとしたことでいいからちゃんと褒める、認めるということが大事なのだ。私もそれはその通りで、ちゃんと一人の人間として認めると、コミュニケーションも徐々に円滑になっていくことを実感している。
まぁこれって別に発達障害だけに限らず、どんな人に対してもちゃんとリスペクトを持って、敬意を持って接しろっていうことなんだよね。皆さんも是非敬意を持って他人に接して欲しいなと思う。