受動喫煙に関しての規制を東京都、そして国として取り組むという方向で進んでいるらしい。自民党は消極的であまり受動喫煙防止法を厳しくしないで、分煙の方向で進めたいと思っているようだが。コレに対して駒崎さんや永江さんなんかがかなり積極的に受動喫煙防止に対して発言している。
私は基本的に非喫煙者なのだが、この受動喫煙防止の運動についてはまったく賛成できないし、どちらかと言うと強く反対したくなる。まるで
「喫煙者は殺人者」
「人間じゃないからいくらでも罵倒していい」
というような批判の仕方をしている。
私の周りにはまだまだ喫煙者はいるわけで、そうなるとこういう批判している人たちに乗っかることは難しい。もう少し喫煙者も同じ人間であり、喫煙する権利もあるというのを前提で運動してほしいなと思う。
イギリス・ドイツでは屋外でパカパカ喫煙する
さて、世界では受動喫煙を防止する方向で動いているそうだ。日本は受動喫煙天国なんて言われたりするんだけれども、諸外国がどういう対策をしているかご存知だろうか。受動喫煙防止で先進的なヨーロッパ、例えばイギリスやドイツを例にとってみよう。
実はイギリスもドイツも屋内での喫煙は全面的にできない、となっている。ホテルも空港も飲食店も禁煙だ。日本は色んな所に喫煙所があって、飲食店も分煙が多いので屋内禁煙についてはだいぶ遅れている。
ただ、逆にヨーロッパでは屋外は全面的に喫煙OKになっていたりする。つまりパカパカ歩きタバコをする人もいれば、町中で喫煙してそのあたりにポイ捨てしたりしている。屋内はダメでも屋外はOKなので、建物や公共施設の外に一歩出れば灰皿が設置されていたりする。
これが世界的に進んでいる受動喫煙防止なのだという。屋外は煙草の煙が外に逃げていくし、吸っている人はひと目見たらわかるから、受動喫煙をしたくないなら近寄らなければいい、という考え方なのだろう。逆に屋内はたばこのケムリが充満してしまうので、受動喫煙につながるために、全面禁煙ということにしているのだと思う。
屋内禁煙は良いとしてどこでタバコを吸えばいい?
何度も言うが私は非喫煙者なのでタバコは吸わないのだが、タバコを吸う権利は誰にでもある。なので喫煙者の人がタバコを吸うとしたらどこで吸うべきなのか?ここの議論はかなり抜けているように思う。
例えば音喜多さんはブログで喫煙場所を作ることを推進していくべきとおっしゃっている。屋根付き・囲い付きで煙が出ないようにしてということなのだろう。
しかしこれ、結構大変じゃなかろうか?東京もそうだけど、首都圏の都心に近いあたりでは人が山ほどいる。2割の人が喫煙者としたら昼間のピークで200~300万人くらい喫煙者が都内にいることになるだろう。屋内全面禁煙になれば、その人達が外で全員吸うことになるが、その人たちが使えるだけのスペースを都内に確保できるのだろうか?私はそれは難しいと思うのだが…
そもそもロンドンにしてもドイツのベルリンにしても人は多い。受動喫煙防止を考えれば屋外で喫煙できるようにするとしても、音喜多さんが言うように囲いのある喫煙スペースを作ったほうが確実だ。でもそれをしないということは、景観の問題だとかスペースの問題、予算の問題があるんだと思う。
それに東京都は予算がいっぱいあるからいいけれども、地方で喫煙スペース以外は喫煙不可にするのはちょっと厳しいだろう。高知県の小さな街で喫煙スペースを作るのは難しい。予算もそうだし、受動喫煙の面からみてもイマイチ効果がありそうな気もしない。
なので東京と地方では分けて考えたほうがいいだろう。
受動喫煙防止を推奨している人たちは、ぜひどこで吸うべきかの議論もしてほしいなと思う。日本はヨーロッパと違って屋内は緩いが屋外は歩きタバコなど厳しいんだから、タバコを吸う人に「ここなら吸える」と場所を明記するのが筋だろう。